給与所得者の可処分所得を知る (4)

東日本大震災の復興財源確保のため、平成25年から(平成49年まで)個人所得税には、復興特別所得税として基準所得税額の2.1%が上乗せされています。

過去において所得税と住民税に対して実施された定額減税、定率減税や現在も実施されている住宅ローン減税(所得税の住宅借入金等特別控除)は、消費支出を促進するための景気対策として導入されました。その一方で、景気対策として導入された減税の廃止、縮小は、実質的には増税、すなわち、可処分所得の減少要因となるため、廃止、縮小の時期を見誤ると、消費を落ち込ませ、景気の失速を招くリスクを高めます。

平成11年に恒久減税として導入された定率減税は、経済情勢の改善等を理由に1年間の縮小期間を経て平成19年以降は廃止されましたが、住民税の税源移譲(国税である所得税から地方税である住民税に税源を移し替える措置)の時期と重なったことも相まって、後にリーマンショックの洗礼を受ける日本経済に少なからぬ影響を及ぼしたことは否めません。

このように、非消費支出である所得税、住民税に対する増税や減税は、可処分所得を増減させる直接要因であり、経済全体に非常に大きな影響を及ぼします。給与所得者のみならず、国民にとって無関心ではいられない重要な経済政策の一つであることは間違いありません。